歴史を紐解けば、世界では植民地支配やプランテーション化によって、宗主国の都合で生産品目を限定され、その土地土地で食べるものを生産する仕組みや伝統文化の継承が断たれるという事態が多くの地域で起きてきました。ゼンショーはこの負の流れを変えようとしています。世界中の人々が十分な食を手にでき、子どもたちが教育の機会を確保できる。そして、自らの文化や伝統、技術に誇りを持って生活できる。そのような社会を実現しなくてはならないと考えています。
世界が不安定であることには、西洋哲学の根底にある二項対立的な思想(弁証法的思考)が影響していると考えています。長い歴史の中で生まれたさまざまな対立を、善か悪かという発想で捉えていては、いつまで経っても紛争はなくならないでしょう。このような問題の克服には、新たな思考への転換が必要とされていると考えています。
「和を以て貴しとなす」。この言葉に象徴される二項対立的でない日本文化の発想こそが人類の安定の基盤になると私たちは考えています。異なる文化を持つ者同士が、お互いのバックグラウンドを理解し、尊重し、共感しあう。そのような思考を持つことこそが、争いや対立の絶えない現代の世界を変える手がかりになるのではないでしょうか。
ゼンショーは従業員が本物の日本文化に触れ、その根底にある考え方への理解を深める場として、2023年、日本文化の粋が集まる京都に日本文化研修センターを開設しました。当地で開催している「日本文化に触れる研修」では、研修参加者が華道、書道などの体験を通じ、諸外国の文化を理解する土台として、まずは日本の文化を深く理解することに努めています。こうした活動が世界中の人々から共感を得られる人財の育成につながると確信しています。
人類社会の「安定」と「発展」に責任をおう日本発の企業として、世界中に共感の輪を広げ、「食のインフラ」の構築に取り組んでまいります。