
牛丼やサラダの食後の血糖コントロールへの寄与
研究の目的
食後血糖値の上昇を抑えるために、糖質の種類や摂取方法などが提案されていますが、実際食事として摂取した場合の効果についての実証は多くありません。そこでわたしたちは、すき家の牛丼の具とサラダをごはんと一緒に食べることで、食後血糖値に与える効果を調べてみました。
血糖値とは?
血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃度です。ごはんやパンなどに含まれる糖質を食べると血糖値は上昇します。健康な人は、すい臓から分泌される「インスリン」というホルモンのはたらきにより、血糖値は一定の範囲内に収まっています。しかし、食べすぎや運動不足などの不健康な生活習慣を続けていると、血糖値が高い状態が続いてしまいます。血糖値が高い状態が続くと血管が傷つきやすくなり、「糖尿病」など様々な病気を引き起こすことにつながります。
実験方法
20歳~30歳の男女34名に、①ごはん②牛丼③牛丼の食前にサラダ(キャベツ60g)を食べてもらいました。
食事の前後で血糖値を測定しました
(計7回)
(計7回)

実験結果
食後の血糖値の変化
※**p<0.01:統計学的に有意な差があることを示しています。
ごはんのみより牛丼や、牛丼を食べる前にサラダを食べることで、
食後の血糖コントロール(血糖値上昇を抑制すること)に
効果があることがわかりました。
食後の血糖コントロール(血糖値上昇を抑制すること)に
効果があることがわかりました。
※この研究の結果は、日本食品科学工学会
第65回大会で発表しました。
第65回大会で発表しました。
京都大学大学院農学研究科准教授
林由佳子先生のコメント