ゼンショーフェアトレードの取り組みを現地よりお届けします!

Fairtrade Report

農園労働者の生活環境改善を図る

宗教上の身分制度や職業区分制度のなごりが広く根深く残っていると言われるインド。制度に基づく差別行為が憲法により禁止され、格差を是正する優遇制度などが施行されている現在においても、職種の限られている農村部では、多くの人たちが家柄や出生にしばられた労働者として働き続けています。

ゼンショーはコーヒー農園労働者の生活環境改善に取り組む農園経営者をパートナーに2013年からフェアトレードを行っています。そして、農園で暮らす労働者と、その子どもたちがより安全で安心できる生活環境のなかで文化的に暮らしていけるように、現地を定期的に訪問し問題を肌で感じながら社会開発資金の活用方法を一緒に考えることで、より効果的な支援に繋げています。


農園経営者とともに最初に取り組んだのが、2014年に完成した小規模水力発電施設の建設です。この発電機の設置によって、農園内にある労働者用居住区の長屋に暮らす17世帯約50名が安定的に電気を使えるようになり、いつでも外灯や室内灯に明かりを灯せるようになりました。


新聞が届かない農園の奥地にあるこの長屋にいながらもテレビでニュースが見られるようになったり、料理に欠かせないスパイスをすり潰すための電動ミキサーが使えるようになったりと、この長屋で暮らす17世帯の生活環境が改善されました。


2015年に完成した「スマート・スタディー・ハウス」と呼ばれる6歳から13歳児を対象にした学習支援施設には、放課後に集まった子どもたちに向けて様々な授業が行われます。また、この建物は託児所としても活用されていて子どもをもつ労働者が安心して農作業に参加できる環境の整備に役立っています。


2018年に完成した「レクリエーションセンター」は、雨の日でも子どもたちが一緒になって遊んだり勉強したりできる場所として活用されています。ゼンショーフェアトレード担当者の訪問に合わせて催された開所式では、風船や紙テープで室内外が華やかに飾り付けられたセンターに、農園で働く労働者やその子どもたち約130人が集まり伝統的なインドの様式に則った式が執り行われました。この「レクリエーションセンター」は、チェスなどのボードゲームやみんなでテレビを視聴できるなどの多目的ホールになっています。


そして今年、毎年農園にやってくる出稼ぎ労働者のため新たに完成したソーラーパネル付きの長屋にも、社会開発資金が活用されました。このソーラーパネルには、3kWhの発電能力と150Ahの大容量バッテリーが備えつけられているので、日が暮れた後でもキッチン、トイレ、リビングなどが備わった4区画すべての部屋に明かりを灯し続けられるようになっています。新型コロナウィルスの感染拡大による移動の制限が解除されたあと、この長屋で24名の労働者が生活する予定になっています。


この農園があるインド半島に広がるデカン高原南端部には、インドコーヒー発祥の地とよばれるババブーダンギリがあり、歴史的にも良質なコーヒー豆を育んできました。そして、この農園では独自の仕組みと勤勉な労働者の手によって、インド産ならではの滋味豊かなコーヒー豆が生まれています。

ゼンショーは、今後も農園経営者と協議しながら、労働者の生活環境の改善とその子どもたちが健全にそして文化的に暮らすことができる環境づくりにフェアトレードの仕組みを通じて協力していきます。

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