ゼンショーフェアトレードの取り組みを現地よりお届けします!

Fair Trade Report

家庭菜園プロジェクトで取り戻した自給自足の生活【ペルー】

生産者たちが育てた、多種多様なみずみずしい野菜。
2023年11月、ペルー南部のコーヒー産地を訪問したフェアトレード部員は、6年前に開始した家庭菜園プロジェクトの確実な成果を目にしました。

この家庭菜園プロジェクトでは、コーヒーのフェアトレードによる社会開発資金を使用し、農作物の種苗の配布や栽培技術指導者の育成を実施。コーヒー生産者たちの自宅の庭を整備して作った家庭菜園で、かぼちゃ、大根、葱、キャベツなどたくさんの作物が栽培されています。

※社会開発資金…原料買取価格の中で現地の人々が必要とする様々な生活改善活動に充てられる金額のこと。

また、山間部で暮らす彼らにとって貴重なタンパク源である、現地語で「クイ」と呼ばれる食用モルモットの飼育や、鶏や家鴨などの家禽類の飼育の支援も行ってきました。

生産者の一人は、「我が家の家庭菜園では農薬や化学肥料を一切使わずに野菜を育てています。毎日家族が食べる分を収穫し、食べきれない分は街で売っています。私が幼い頃、祖母は自給自足の生活をしていましたが、次第に野菜を育てなくなり街に出て野菜を購入する生活に変わっていきました。この家庭菜園プロジェクトによって、自分たちの手で再び野菜や家畜、家禽を育て始めたことで、昔のように豊かな食生活を送れるようになりました。」と話してくれました。


この産地では昨年、歴史的な干ばつによりほとんど雨が降らず、例年通りの収穫には恵まれませんでした。今年は木々の生育が順調で、収穫量も増加傾向にありますが、天候の変化がコーヒーの収穫量に直結するため、生産者たちは気候変動の影響を非常に危惧していました。

また、コーヒー需要の拡大に伴い、今回の訪問では新たな生産者組合も訪問。その圃場では、様々な樹木と一緒に作物を育てる森林農法でコーヒーが栽培され、健全な生態系がつくられており、虫害・病害の発生が抑制されていました。フェアトレード部員がゼンショーの直接提携型フェアトレードについて紹介すると、生産者たちはその内容に強く共感し、新たにゼンショーとの取り組み開始を決定してくれました。

ゼンショーはこれからも生産者に寄り添いながら、フェアトレードを通じて社会の発展に寄与していきます。

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