
食物アレルギーに関するシンポジウムで講演を実施

2025年5月、ゼンショーのグループ食品安全基準本部の社員が、オーストラリアのシドニーで行われた「第6回食物アレルゲン管理シンポジウム(FAMS 2025)」で講演を行いました。

ゼンショーでは、お客様に安心してお食事をお楽しみいただけるよう、グループ店舗で提供を行う商品のアレルゲン表示に取り組んでいます。
2024年、ゼンショーは、食物アレルギーの課題解決に向け世界規模で取り組んでいる団体「アレルゲン・ビューロー(Allergen Bureau)」に加盟。最新情報の収集や提言を行っています。
今回、アレルゲン・ビューローが運営に関わるFAMSの開催を知り、唯一の外食企業メンバーおよび初の日本人講演者として参加しました。

今回講演を行ったゼンショー社員は、アレルゲン表示に日々取り組む中、アレルゲンの表示義務が各国で異なることに課題を感じていました。近年では、さまざまな国からの旅行者が、国境を越えて行き来を行っています。世界中の人々が安心して食事を楽しめるようにするには、アレルゲン表示の国際基準を設ける必要があると考え、この問題提起をテーマとして講演に臨みました。

講演では、日本のアレルゲン表示について説明したほか、ゼンショーにおけるお客様に向けたアレルゲン表示を紹介。
その後、将来のアレルゲン表示のあり方について、“世界共通の表示ルール”と、食習慣に合わせた“各国の表示ルール”の2階建て構造のような、クリアな形にすべき、という考えを述べ、講演を締めくくりました。

また、講演後に行われたディスカッションでは、外食、学校、病院などの異なる業種の参加者同士が、それぞれのアレルゲン管理の違いについて意見を交換。ゼンショー社員は、二次元コードを用いたアレルゲン表示やヒューマンエラーを防ぐための従業員教育の例を紹介し、参加者から深い関心が寄せられました。
ゼンショー社員はFAMSに参加した所感として、「アレルゲン表示の国際基準をつくることは非常に難しいことだが、将来目指すべき方向性について参加者に示すことができた。ゼンショーの取り組みについて、参加者からご質問や感謝の言葉をいただき、我々の取り組みが評価されていることを実感した。外食は食のインフラであるとともに、お客様が一緒に来た方とのコミュニケーションを楽しむ場でもある。これからもアレルギーを持つお客様を含め、すべての方に寄り添える取り組みを行っていきたい」と述べました。
また、アレルゲン・ビューローの代表からは、「ゼンショーが行っている消費者向けのアレルゲン表示や情報提供の取り組みは、参加者にとって非常に有益だった。これからもアレルゲン管理への取り組みを期待している」とのお言葉をいただきました。
ゼンショーは今後も、世界中の人々が安心して食事を楽しめるよう、グローバルな食の安全基準の実現に向け取り組んでまいります。